「図書館員と語ろう! 時代小説・歴史小説」ブックトークで紹介した本

 平成27年10月に、出前図書館イベント「図書館員と語ろう! 時代小説・歴史小説」を、幸・高松・若葉の3館のスタッフが協働して開催しました。
 このイベントの中で行った、図書館スタッフのおすすめ本ブックトークでとりあげた本の一部を、当日の写真と併せてご紹介します。

イベント実施概要

  • 開催日時
    平成27年10月6日(火曜) 午後2時〜4時
  • 会場
    立川市さかえ会館 集会室
  • イベント内容
    図書館員によるおすすめ本ブックトーク、おすすめ本展示、好きな作家人気投票、参加者と図書館員のフリートークコーナー

【ブックトーク プログラム】

ブックトークの写真
高松図書館責任者によるブックトーク
「池波正太郎の魅力」
ブックトークの写真
若葉図書館スタッフによるブックトーク
「なぜ、今歴史なのか」
ブックトークの写真
高松図書館スタッフによるブックトーク
「映像化作品を読もう」
閲覧用コーナーの写真
時代小説・歴史小説の閲覧コーナー

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おすすめ本のタイトルをクリックすると、
立川市図書館の所蔵や貸出状況のページにリンクします

(別ウィンドウで開きますのでご注意ください)



池波正太郎(鬼平・剣客・仕掛人梅安)の魅力
惚れ惚れするような鬼平の活躍を、現代のサラリーマン社会の中間管理職になぞらえて読み解いてみました。
また「食道楽」としても名高い池波正太郎が作品の中で描いた江戸の食べものにも注目して紹介しました。
鬼平犯科帳 「密偵たちの宴」
池波正太郎 著
請求記号:Fイケ(大活字本)
長谷川平蔵(鬼平)が、組織を活用し、配下の密偵(元盗賊)達と力を合わせ世の中の悪と戦う姿が描かれています。火付盗賊改方長官の鬼平は、現代でいうところの中間管理職。時に厳格に、時に優しく、人情味溢れた裁きを下すところが魅力的。ひとたび部下に不始末があれば、潔く腹を切る覚悟を持って事にあたる。この辺りが鬼平ファンの心を捉えているのではないかと思います。
仕掛人・藤枝梅安 「梅安蟻地獄」
池波正太郎 著
請求記号:LNイケ
「生かしておいては世のため人のためにならぬ者を殺す」という仕掛人・藤枝梅安のもとに入ってくる殺しの依頼。仕掛人仲間とともに仕事を完遂する姿が痛快に描かれる。作中に登場する、「兎汁」「寝ざめ蕎麦」「どじょう鍋」「利根川下りの鰻」「もち米の粉を使って白砂糖をふりかけた白玉」など、江戸の食べものも魅力的な作品です。
剣客商売 「御老中毒殺」
(新潮文庫:剣客商売1に所収)

池波正太郎 著
請求記号:LNイケ
老中田沼意次の娘で女武芸者の佐々木三冬と、物語の主人公である秋山小兵衛が協力して、老中の暗殺を阻止する物語。隠居の身の小兵衛が、先の先まで見通した的確な指示を出し、次々と発生する問題を手際よく解決する場面が小気味よく、日常生活の中で見習う事が多い作品です。

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「なぜ、今歴史なのか 若者の視点から見た日本近代史」
小説の世界だけでなく、歴史・政治を俯瞰した視座でおすすめ本を紹介しました。
物語の行間に「過去・現代の群像」を探してみるのも楽しみのひとつです。
文明の衝突
サミュエル・ハンチントン 著
請求記号:361.5
発表以来、数々の論争を巻き起こした世界的ベストセラー。冷戦後の世界を文明間のフォルトライン(断層)を軸に鋭く予見。新たな大国の出現、蔓延するテロリズム、その時「日本文明」の立ち位置は? 現在の国際情勢を論じる上で、もう一度読み直したい一冊です。
教科書から見た日露戦争
勝岡寛次 監修
請求記号:210.67
日露戦争は世界各国でどのように語られているか――。本書は、アジア・ヨーロッパ・旧ソ連・アメリカなどの教科書を比較検証し、近代総力戦の幕開けともいえる日露戦争の再考を試みます。戦前の教科書からの引用もあり、日本人の歴史観の変遷もうかがい知れます。
司馬遼太郎と三つの戦争
青木彰 著
請求記号: 910.26シハ
「戊申」「日露」「太平洋」、近代日本が歩んだ三つの戦争の時代精神を見つめ直す意欲作。司馬遼太郎財団・常務理事も務めた元産経新聞論説委員・青木彰氏が、司馬作品を丹念に読み解きながら、国民的作家の近代史観に迫ります。
坂の上の雲
司馬遼太郎 著
請求記号:LNシハ
幕末の開国以来、欧米列強と懸命に渡り合いながら、近代化の道をひた走る明治日本の群像を映した一大長編。日本騎兵の父「秋山好古」、日露戦争・日本海海戦勝利の立役者「秋山真之」、真之の同郷の親友、詩人「正岡子規」の半生を描く、青春小説としても読み応え十分の名作です。

【関連図書のご紹介】

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「映像化作品を読もう」
日頃から読書に慣れ親しんでいない方でも、映像化されている小説なら、
先にドラマや映画を視聴することで、小説の内容を想像しやすくなります。
無私の日本人
磯田道史 著
請求記号:Fイソ
作中に、1700年代の後半に仙台藩に実在した「穀田屋十三郎」という人物についての評伝が収録されています。中村義洋さんが監督を務め、阿部サダオさんの主演で、「殿、利息でござる!」(2016年5月公開予定)というタイトルで映画化されます。
武士の家計簿
磯田道史 著
請求記号:214.3
2010年、森田芳光さんが監督を務め、佐々木蔵之助さんの主演で映画化されました。本書は小説ではありません。著者が神田の古書店で偶然入手した、加賀藩の下級藩士である猪山家の家計簿を紐解いた歴史書です。当時(1842年〜1879年)の武士の懐事情を、うかがい知ることができます。
日日平安
山本周五郎 著
請求記号:LNヤマ
11の物語からなる山本周五郎の短編集。タイトルにもなっている日日平安という短篇は、黒沢明監督の椿三十郎(1962年公開)という映画の原案になりました。主演は三船敏郎さんです。小説と映画とでは、主人公の毛色が異なることが特徴です。この違いはぜひ見比べて下さい。
軍師官兵衛(シリーズ全4巻)
前川洋一 作 青木邦子ノベライズ
請求記号:Fアオ
NHK大河ドラマの小説版が出版さていることをご存知でしょうか?今回は2014年に放送された軍師官兵衛をご紹介します。テレビのシナリオを元に作られた小説ですので、映像で場面を思い浮かべやすいつくりになっています。解説本や副読本なども図書館で所蔵していますので、小説と一緒に読んでみてはいかがでしょうか。

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番外編「今読みたい忠臣蔵」
当日、参加者を交えたフリートークコーナーに、錦図書館責任者が飛び入り参加。
無類の時代小説好きとあって話にも熱がこもりました。
このページでは「番外編」として、錦図書館責任者が選ぶイチオシ本を紹介します。
ブックトークの写真
フリートークコーナの写真
はだれ雪
葉室麟 著
請求記号:Fハム
直木賞作家、葉室麟が描く忠臣蔵。主人公は流罪となった幕府の目付役、浅野内匠頭の切腹前の"最期の言葉"を聞いたため、大石内蔵助ら、赤穂浪士や幕府方が次々訪れるが、一切語らず、波紋が広がります。忠臣蔵を新たな視点で描き、凛とした武士の生き様が感動を呼ぶ一篇です。

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